「読んでみよう!万葉集」⑤
2020年1月17日(金)10:00~11:50
「読んでみよう!万葉集」⑤
関戸公民館8F第3学習室
須知、斉地、狩野 講師
参加者:13名
今回の歌は、巻1の13~16番。
初期万葉には伝承歌謡によるものが多くみられます。
13番の中大兄の三山(香具山・耳梨山・畝傍山)の歌もそうです。
神戸市東灘区には菟原処女伝説があり、処女塚古墳にこれに因む万葉歌碑が建てられています。
ここには、歴史古街道団では馴染みの深い小山田高家の碑もあります。高家は新田義貞の身代わりとなり処女塚で討たれたと『太平記』にあり、忠義の人・高家が生れた村は、「忠生村」(町田市)となった。
15番 わたつみの 豊旗雲に 入日さし 今夜の月夜 さやけかりこそ
16番 額田王の春秋判別歌
季節を大切にする日本人の感性はどこからきたのか、額田王は歌を作るとき文字で書いたのか、また明日香の話、飛鳥川の話、水運の話なども出ました。
最後に、今まで読んできた天皇の宮の変遷についておさらいをしました。
<大和三山とは>
〇香具山(標高152.4m)
多武峰山系から延びた尾根が、長い年月の中で浸食され、香具山の部分だけが残りました。
風土記には天から降ってきたという伝承が残り、大和三山の中で最も神聖視された山です。
そこから「天の香具(久)山」とも呼ばれます。
〇畝傍山(標高199.2m)
大和三山の中で最も高い山で、死火山です。
麓は神武天皇が宮をおいたところとされており、現在は橿原神宮や神武天皇陵の森が、深閑とした雰囲気を湛えています。
〇耳成山(139.7m)
畝傍山と同じく死火山で、大和三山の中では最もバランスの取れた美しい形をしています。
鉄道唱歌第5集の37番では
「桜井いでてわが汽車は 畝傍耳無香山の鼎に似たる三山を前後に見つゝ今ぞゆく」と桜井線(万葉まほろば線)の車窓から見える大和三山を歌っています。
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<次回>
2月21日(金)
関戸公民館8F第3学習室 10:00~12:00
3月20日(金)祝日
関戸公民館7Fワークショップ・ルーム 10:00~12:00
ー勉強会の様子ー